静脈麻酔で子宮越しに採卵した日の体験レポートを書いてみたいと思います!
通常は膣から卵巣に向けて1mm前後の細い針を穿刺するため、無麻酔や局所麻酔でやる方が多いようですが、私は卵巣が癒着していて子宮の裏にあるため膣からの穿刺だと難しく、子宮越しに採卵する必要があるため、静脈麻酔を勧められました。
その時の採卵日の流れや痛みはどうなのか?処置後の様子は?などの体験をシェアします!
これから採卵を控えている方、体外受精検討中の方の参考になれば幸いです。
8:00クリニック到着
受付で精子を提出。
取り違えがないよう、受付の方と一緒に精子の容器にICチップを貼り登録を確認しました。
その後看護師さんの問診があり、点鼻薬を何日の何時に投与したか、体調は変わりないかなど最終的なチェックをしてくれました。
8:30着替えて待機ベッドへ
更衣室へ案内され、浴衣のような手術着に着替えます。
下はすっぽんぽん。さ、寒い・・・。
頭にもシャワーキャップ不織布版みたいな帽子をかぶります。
いよいよ採卵するんだ!という感じ。
着替えが終わると待機ベットへ案内されました。
ベッドはいくつか並んでいて、「私一人じゃないんだなぁ」となんだか心強い気持ちに。
待機ベッドはフカフカの羽毛布団で足元には湯たんぽもあり、ふぁ〜っと癒されました。
9:00処置室へ
待機ベッドへ看護師さんが来てくれ、尿が1滴も残らないようもう一度トイレに促されました。
朝トイレに行った上、昨夜23時以降飲食を一切していなかったので、全く出ず。。
(処置室も寒い・・・)
処置室は、普段の診察室に白色蛍光灯がバチーっと点いている雰囲気で、診察室と同じように診察台やエコーが置いてありました。
明るい中、言われるがまま、裾をめくって処置台に座ります。
培養士さんが挨拶に来てくれ、人の取り違えがないか、名前を確認してくれました。
(この方に卵が託されるのね!何卒よろしくお願いします!)
いよいよ処置の準備。足をパカーっと開くのも、診察で慣れたもんです。
ただ違うのはカーテンはないので、股開いた状態で、先生と対面挨拶しました笑
(どうか痛くないように!採れる卵全部とってください!お願いします!)
処置開始
看護師さんが点滴を挿入。
先生は内側の消毒をするといって、経膣エコーよりも太めの、子宮鏡のような(?)器具を入れてぐりぐり・・・!
これが軽く眉間にシワがよるくらいには痛かったです。
これが静脈麻酔きいてからだったら、もっと楽なのになーと思いつつ、2、30秒くらいでくらいで終わるので我慢です。
この時点で起きてていいことは、エコーで卵胞が確認できることです。
2日前の診察であった数の卵胞がちゃんと残ってくれてて一安心。
いよいよ静脈麻酔
まず麻酔を効きやすくするために、硫酸アトロピンを2回に分けて入れられます。
2回目分を入れ終わったときには、心臓がばくばく!
心電図モニターがついていたので、その音で実際に心臓が早くなっていることがわかりました。
「ではいまから麻酔入れていきますね〜」
10秒後(体感)
(あれ、まだ起きてるよ。麻酔効かないのかな・・・・zzz)
視界が、昔のテレビの砂嵐画面になったときのような感覚になったかと思うと、一瞬で寝てました。
「・・・さん分かりますか?終わりましたよ。」
(え、もう?!)
何分経ったのか分かりませんでしたが、体感一瞬でした。
半覚醒のまま、処置台に横付けされたストレッチャーの上にずりずり横移動。
寝ぼけてても人間なんとか動けるものなんですね。
ストレッチャーで待機ベッドの横まで連れてってもらい、再び横移動。
お腹は軽〜中くらいの生理痛のような感じがあり、しばらくお腹をさすっていましたが、
フカフカのベッドに包まれて気がついたら再入眠していました。
10:30目覚める
(あ、やばい、寝過ごした!採卵遅刻する〜!)と思って、バッと目覚めた拍子に点滴が抜ける・・・笑
目が覚めてしまえばもう必要ないと思いつつ、やらかしてしまったと気まずい気持ちでナースコール。
看護師さんは優しく対応してくれました。
マスクをしていましたが口を開けて寝ていた上、昨日の23時以降全く水分を飲んでいなかったので
口の中がカピカピに乾燥していて喋りづらい・・・笑
何時か聞くともう10:30とのこと。
明らかに私よりあとに採卵に行った方がもう居なくなっていました。
(我ながらいつでものんびりだな〜)
看護師さん付き添いのもとトイレまで行き、ちゃんと歩けることを確認して更衣室へ。
生理痛のような痛みはなくなっていて、他にも違和感などは何もなかったです。
10:50培養士さんと面談
培養士さんと面談し、卵が何個取れたか、提出した精子の運動率、受精方法、培養日数などについて最終的に確認しました。
処置中は寝ていたので、ここで初めて何個取れたか知りました。
その後会計をして終了です。
採卵をやってみた感想
終わってみれば、あっという間でした。
今回は2個だけ採卵できたので時間が短く、穿刺回数も少ないため、処置後の痛みも短時間で済んだのかなと思います。
帰り道では、さっき採卵したとは思えないくらい、日常と変わらなかったです。
静脈麻酔をやってみて感じたメリット
・痛みがないというのは、心的負担が軽くなると感じました。私は連続で採卵する予定なので、痛みでトラウマにならないよう今後も静脈麻酔でやりたいと思っています。
・痛みが強い部位だと穿刺を諦めざるを得ない場合があるので、静脈麻酔をしていることで多少無理して採卵できるかもしれないという安心感がありました。
静脈麻酔をやってみて感じたデメリット
・オプション料金が地味に痛いです…。
・無麻酔でやる場合にはない、覚醒するまでの回復時間があるため、クリニックをでるまでの時間がプラスでかかります。
・処置中覚醒していたら、リアルタイムで卵胞を何個穿刺して実際に卵が何個取れたのかが分かるのかもしれませんが、静脈麻酔だと意識がないので全く分かりません。
・クリニックによっては静脈麻酔を選択できない場合があります。